コラム
「褥槍(じょくそう)」について
さて今回は高齢犬など寝たきりの動物によく見られる、
「褥槍(じょくそう)」についてお話します。
まず褥槍とは寝たきりなどの状態で、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞る事で、皮膚の一部がただれたり、傷が出来てしまう状態です。
今回はそんな褥槍の発生リスクを少しでも減らす為ご自宅で出来るケアについていくつかご紹介致します(*^_^*)
まず【環境作り】です。
自分で体位変換が出来ない子の場合、数時間に一度体制を変え、体圧を分散する必要があります。
全身を面で支える為、「高反発」のマットがお勧めです。
排泄物がマットに付着した際に簡単に洗い流せる衛生面、寝たきりの子の場合、体を動かそうともがいたり、要求吠えを続ける子が多くいます。その際、体温が上昇しマットに熱がこもりにくい構造の為、体温管理面にも優れています。
次に【栄養管理】です。
高齢動物の場合、食欲低下などから削瘻傾向にあります。
その状況では骨が突出しやすく、皮膚の健康も保てず褥槍が出来やすく・治りづらい状態になってしまいます。
寝たままの姿勢で給餌をすると、消化への負担・吐き戻し、誤嚥のリスクが高まる為、体を座った姿勢で支えると動物への負担が軽減されます。また動物の体をサポートしてくれる介護グッズもあります。
最後に【衛生管理】です。
排泄物が付着して皮膚が不衛生な状態が続くと褥槍の誘因となります。
軽微な汚れであれば蒸しタオルやボディーシートで拭き取る方法が最適です。特に蒸しタオルは血行を促し、リラックス効果もあると言われています。
下痢便・尿が皮膚にまで付着した場合は洗い流す方が衛生的です。
寝たきりになった高齢犬・麻痺疾患など動物達はご自宅での褥槍予防、ケアが大切になってきます。
動物は皮膚が毛に覆われている子が多く、発見が遅くなり、かなり進行していたというケースも少なくありません。
高齢犬のケアなどお困りの事があればお気軽にスタッフにお声掛け下さい(^^♪