コラム
胃瘻カテーテルについて
さて今回は胃瘻カテーテルに関してお話しします。
皆さんは胃瘻カテーテルという言葉を聞いた事はありますか?
胃瘻チューブやPEG(ペグ・経皮内視鏡胃瘻造設術)とも言い、人間も行う処置の為知っている方もいらっしゃるかもしれません。
例えば口や喉の病気で口から食べる事が困難な子や、大きな病気のせいで食欲が低下し、必要な栄養を摂取出来ない子など、何らかの理由で食餌が口からとれなくなった子に対し、直接胃に栄養を入れる為に行う処置になります。
では具体的にどのように設置していくのでしょうか?
まず動物の場合、処置中に動いてしまう可能性が高い為、全身麻酔にて行います。
そして内視鏡を使い、胃瘻用カテーテルを設置していく流れが一般的です。
開腹手術にて胃瘻カテーテルを設置する場合もあります。
しかし、全身麻酔をかけてまで胃瘻カテーテルをすべきなのかと思った方もいるかもしれません。
胃瘻カテーテルを行う子の殆どが何らかの病気に罹っています。その病気と戦う為には栄養が必要不可欠で、点滴のみではその栄養を補う事が出来ない為、胃瘻カテーテルを用いらなければならないケースもあります。
胃瘻カテーテルを使って直接胃に送ってあげる事が出来れば、動物に負担を与える事なく必要な栄養を取ることが出来き、一歩進んだ治療が行えます。
最初は不安な気持ちの方が多く、抵抗感を感じる飼い主さんは少なくありません。
また毎日胃瘻カテーテルにペースト状の食餌を入れ、食べさせる事は私たちにとって負担に感じる事もあるかと思います。
しかし、慣れるまでの最初の期間は人も動物も少し苦労はあるかもしれませんが、お互いコツを掴むとそれ程違和感なく過ごす事が出来ます。
先ほどもお伝えしましたが胃瘻カテーテルは、病気と闘っている動物をしっかり助けてあげる事のできる大事な手段だと考えています。
当院でも胃瘻カテーテル設置は行っております。気になる事等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。