コラム
お腹の寄生虫の種類と糞便検査の必要性について
わんちゃん・ねこちゃんは様々な原因で下痢をしてしまいます。お腹にいる寄生虫も下痢を引き起こす原因になっていることがあります。今回はお腹に寄生してしまう寄生虫の種類と糞便検査の必要性についてお話いたします。
〈犬のお腹に寄生する主な寄生虫〉
線虫類…鞭虫、顎口虫、回虫、鉤虫、糞線虫
条虫類…瓜実条虫、マンソン裂頭条虫、多包条虫
原虫類…ジアルジア、トリコモナス、コクシジウムなど
〈猫のお腹に寄生する主な寄生虫〉
線虫類…回虫、鉤虫、糞線虫、毛細線虫
吸虫類…壺形吸虫
条虫類…瓜実条虫、猫条虫、マンソン裂頭条虫
原虫類…トリコモナス、トキソプラズマ、ジアルジア、コクシジウムなど
寄生虫や原虫は糞便検査をすることでわかることがあります。
【糞便検査法】
糞便検査法は、糞便内に排出された寄生虫卵や※オーシストを特別な操作を加えることなくスライドガラスに塗抹し、速やかに直接塗抹法と物理的に虫卵とごみを分離するとともに効率よく回収する集卵法に分けられます。
集卵法の糞便検査には15分程の時間を要します。
※オーシストとは…原虫の生活環におけるステージの1つ。接合子嚢、成熟卵嚢子とも呼ばれます。
直接塗抹法で検出されるもの…細菌バランス、原虫、寄生虫
集卵法(浮遊法)で検出されるもの…原虫・寄生虫
わんちゃん・ねこちゃんが下痢の症状で動物病院に来院される際に、まず初めにお腹の中に寄生虫が寄生していないかどうかの検査を行います。
その為には、小指の第一関節ほどの便を乾燥させないように、ペットシーツやティッシュなどの吸収してしまうものは避け、ラップやジップロックなどに入れてお持ちください。
その他ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。